GPマドリード
2010年3月1日 MTG(レガシーetc)が終わったようですね。
http://www.wizards.com/magic/magazine/article.aspx?x=mtg/daily/eventcoverage/gpmad10/welcome
優勝は、ドイツのAndreas Müller。
日本人最高は、トモハルプロの4位。すばらしい&さすが。
優勝者のデッキは、リアニメイト。《納墓》解禁により、デッキパワーが格段に上がったデッキ。
このデッキの勝因は、《実物提示教育》以外無いと思う。
いくらデッキパワーが上がったとはいえ、やはり墓地対策されると厳しいのがリアニメイト。特にGPなんかはサイドに墓地対策が必ず入ってるわけで、墓地を利用するデッキは2本目以降の墓地対策をどう掻い潜るかを常に考える。Andreasは打消しやバウンスで墓地対策を掻い潜る他に、《実物提示教育》で直接戦場に出すことも組み込んだ。
とは言え墓地対策されると厳しいのは変わらないだろうし、GPマドリードの結果はGP横浜のサイドイベントレガシーの墓地利用デッキには逆風だろうね。
TOP8は、リアニメイト、Proバント×2(但しアグロとCTG)、Zoo×3、ANT×2。思ったよりデッキタイプが固まった。
1つ目は、ProバントCTG。強力な《相殺》+《師範の占い独楽》と《大祖始》+《自然の秩序》の入った、コントロール寄りのバント。
2つ目は、Proバントアグロ。1つ目と同じ色で《大祖始》+《自然の秩序》も入っているが、《相殺》+《師範の占い独楽》は入っておらず、クリーチャーが多くなったアグロ寄りのバント。
3つ目は、Zoo。《運命の大立者》4枚入り。
4つ目は、トモハルプロのUBgのANT。タッチの緑は、今回は《クローサの掌握》ではなく《恭しき沈黙》。
5つ目は、Zoo。《ガドック・ティーグ》がメインに2枚。
6つ目は、UBwgのANT。《むかつき》が1枚。
7つ目は、Zoo。こちらもメインに《ガドック・ティーグ》が入り、サイドに《聖遺の騎士》用の《不毛の大地》が1枚。
2日目に残ったデッキの上位は、Zooが42(17.7%)でダントツ。TOP8も3人が残ったし。
以下は、ANTが22(9.3%)、マーフォークが17(7.2%)、ドレッジが13(5.5%)、ProCTGが12(5.1%)、CTGが12(5.1%)、カナディアン・スレッショルドが11(4.6%)、ゴブリンが11(4.6%)、サバイバル・バントが9(3.8%)、リアニメイトが9(3.8%)、となっている。
公式だとProCTGとCTGを分けているが、一緒にすると24(10.2%)と2番目の多さになる。
Zooがダントツとは言え、上位デッキをアグロ:コンボ:コントロールで見ると、62:44:52と非常にバランスが取れている。
それに、上位や使用者数はこうなったとは言え、これ以外のデッキにもかなり強力なデッキが多いのがレガシーの魅力。2日目に残った使用者が少ないデッキの中にも、TOP8に入れたら優勝しそうなデッキがごろごろしてるからね。1日目のカバレッジにも、楽しそうなデッキが多いしね。
今回のGPマドリードは、こういう結果以上に、参加者が2200人オーバーになったことが一番の話題だろう。
以前、レガシーはフォーマットの中では一番面白いけど競技向きではない、と書いた。その考えは変わってない。
例えば、しっかりメタを読み、しっかりとしたデッキを組み、しっかりとしたプレイングをすれば勝てるのがスタン。逆に、メタを読んでも地雷デッキが多く、しかもその地雷の破壊力がはんぱないのがレガシー。もちろん今回のトモハルプロのように、当然上手い人が上位に行くしメタの中心のデッキもあるが、スタンに比べれば、そう言う人やデッキが上位に行く可能性はレガシーの方が少ないと思う。
これを別の見方をすれば、多くのカードを自由に使って自分の好きなデッキを組むと言うMTG本来のゲーム性を考えれば、スタンのゲーム性の幅は狭く、レガシーのゲーム性の幅が広い。まぁ使えるカードが多いから、当然と言えば当然。ただヴィンテージまで行くと、誤解を恐れずに言えば、パワー9のような必ずデッキに入るようなカードがあったり、コンボとコントロールが8割以上を締めるような、逆に幅の狭い環境になる。
レガシーは、自分の気に入ったカードやデッキをいつまでも使え、それでいてバランスが取れている、GPのようなお祭りには持って来いなフォーマットだと思ってる。
とは言え、日本はレガシーのプレイヤー人口が増えなければお祭りにはならないけれど。
ただ、最近のレガシー環境で気になる点が。
昔はスタン落ちした安いカードを買って楽しむと言うことができたのだが、最近はスタン落ちしてもしなくても、レガシーで使われるカードの値段が高くなっている。レガシー人口が増えれば当然のことなのだが、それでもレガシーの魅力の一つだった安くカードを買って楽しむことができにくくなった。
それと似ていることなのだが、当然昔のカードも強いし使えるのだが、最近は平均して強いカードが増えてきた。その為、新しいカードが中心のデッキが増えている。Zooなんかは、ほとんど最近のカードで組めるしね。
最近はカードパワーがインフレしていると言われる。ただ、インフレしているとも少し違って、昔の強いカードは頭悪いくらい強いから禁止カードになり、弱いカードはとことん弱い。けれど今のカードは、強いカードは禁止されるほどは強くなく、弱いカードはそれほど弱く無くなった、のが原因。こう言う上手い調整は、MTGの歴史の積み重ねだよね。
もちろん新しいカードが使われれば新しいレガシープレイヤーが増えるかもしれないが、逆にこの傾向が強まってしまえば「昔の高額カードを買わなきゃいけない+レガシーのはずなのにスタンのように新しいカードを追い続けなきゃいけない」と悪い部分だけが強調され、逆にレガシープレイヤーが減ってしまわないのかと、たまーに考えたりする。
ただ、coinが色んなフォーマットを遊んでみて、構築ならレガシーが一番楽しいと思うのは事実。
「レガシーは1キルのコンボばっかり」のような偏見でレガシーをやらなかったり、「レガシーで使われるカードはほんの一部」のような思い込みで考える事を止めると、レガシーの楽しさに触れられない。
もちろんレガシーの幅が広いとは言え、創意工夫でどんなことでも解決するかと言えばそんな事は無い。それでも、構築フォーマットの中で、創意工夫で何とかできる幅が一番広いのがレガシー。たくさん考え、レガシーを楽しまなきゃね。
http://www.wizards.com/magic/magazine/article.aspx?x=mtg/daily/eventcoverage/gpmad10/welcome
優勝は、ドイツのAndreas Müller。
日本人最高は、トモハルプロの4位。すばらしい&さすが。
優勝者のデッキは、リアニメイト。《納墓》解禁により、デッキパワーが格段に上がったデッキ。
このデッキの勝因は、《実物提示教育》以外無いと思う。
いくらデッキパワーが上がったとはいえ、やはり墓地対策されると厳しいのがリアニメイト。特にGPなんかはサイドに墓地対策が必ず入ってるわけで、墓地を利用するデッキは2本目以降の墓地対策をどう掻い潜るかを常に考える。Andreasは打消しやバウンスで墓地対策を掻い潜る他に、《実物提示教育》で直接戦場に出すことも組み込んだ。
とは言え墓地対策されると厳しいのは変わらないだろうし、GPマドリードの結果はGP横浜のサイドイベントレガシーの墓地利用デッキには逆風だろうね。
TOP8は、リアニメイト、Proバント×2(但しアグロとCTG)、Zoo×3、ANT×2。思ったよりデッキタイプが固まった。
1つ目は、ProバントCTG。強力な《相殺》+《師範の占い独楽》と《大祖始》+《自然の秩序》の入った、コントロール寄りのバント。
2つ目は、Proバントアグロ。1つ目と同じ色で《大祖始》+《自然の秩序》も入っているが、《相殺》+《師範の占い独楽》は入っておらず、クリーチャーが多くなったアグロ寄りのバント。
3つ目は、Zoo。《運命の大立者》4枚入り。
4つ目は、トモハルプロのUBgのANT。タッチの緑は、今回は《クローサの掌握》ではなく《恭しき沈黙》。
5つ目は、Zoo。《ガドック・ティーグ》がメインに2枚。
6つ目は、UBwgのANT。《むかつき》が1枚。
7つ目は、Zoo。こちらもメインに《ガドック・ティーグ》が入り、サイドに《聖遺の騎士》用の《不毛の大地》が1枚。
2日目に残ったデッキの上位は、Zooが42(17.7%)でダントツ。TOP8も3人が残ったし。
以下は、ANTが22(9.3%)、マーフォークが17(7.2%)、ドレッジが13(5.5%)、ProCTGが12(5.1%)、CTGが12(5.1%)、カナディアン・スレッショルドが11(4.6%)、ゴブリンが11(4.6%)、サバイバル・バントが9(3.8%)、リアニメイトが9(3.8%)、となっている。
公式だとProCTGとCTGを分けているが、一緒にすると24(10.2%)と2番目の多さになる。
Zooがダントツとは言え、上位デッキをアグロ:コンボ:コントロールで見ると、62:44:52と非常にバランスが取れている。
それに、上位や使用者数はこうなったとは言え、これ以外のデッキにもかなり強力なデッキが多いのがレガシーの魅力。2日目に残った使用者が少ないデッキの中にも、TOP8に入れたら優勝しそうなデッキがごろごろしてるからね。1日目のカバレッジにも、楽しそうなデッキが多いしね。
今回のGPマドリードは、こういう結果以上に、参加者が2200人オーバーになったことが一番の話題だろう。
以前、レガシーはフォーマットの中では一番面白いけど競技向きではない、と書いた。その考えは変わってない。
例えば、しっかりメタを読み、しっかりとしたデッキを組み、しっかりとしたプレイングをすれば勝てるのがスタン。逆に、メタを読んでも地雷デッキが多く、しかもその地雷の破壊力がはんぱないのがレガシー。もちろん今回のトモハルプロのように、当然上手い人が上位に行くしメタの中心のデッキもあるが、スタンに比べれば、そう言う人やデッキが上位に行く可能性はレガシーの方が少ないと思う。
これを別の見方をすれば、多くのカードを自由に使って自分の好きなデッキを組むと言うMTG本来のゲーム性を考えれば、スタンのゲーム性の幅は狭く、レガシーのゲーム性の幅が広い。まぁ使えるカードが多いから、当然と言えば当然。ただヴィンテージまで行くと、誤解を恐れずに言えば、パワー9のような必ずデッキに入るようなカードがあったり、コンボとコントロールが8割以上を締めるような、逆に幅の狭い環境になる。
レガシーは、自分の気に入ったカードやデッキをいつまでも使え、それでいてバランスが取れている、GPのようなお祭りには持って来いなフォーマットだと思ってる。
とは言え、日本はレガシーのプレイヤー人口が増えなければお祭りにはならないけれど。
ただ、最近のレガシー環境で気になる点が。
昔はスタン落ちした安いカードを買って楽しむと言うことができたのだが、最近はスタン落ちしてもしなくても、レガシーで使われるカードの値段が高くなっている。レガシー人口が増えれば当然のことなのだが、それでもレガシーの魅力の一つだった安くカードを買って楽しむことができにくくなった。
それと似ていることなのだが、当然昔のカードも強いし使えるのだが、最近は平均して強いカードが増えてきた。その為、新しいカードが中心のデッキが増えている。Zooなんかは、ほとんど最近のカードで組めるしね。
最近はカードパワーがインフレしていると言われる。ただ、インフレしているとも少し違って、昔の強いカードは頭悪いくらい強いから禁止カードになり、弱いカードはとことん弱い。けれど今のカードは、強いカードは禁止されるほどは強くなく、弱いカードはそれほど弱く無くなった、のが原因。こう言う上手い調整は、MTGの歴史の積み重ねだよね。
もちろん新しいカードが使われれば新しいレガシープレイヤーが増えるかもしれないが、逆にこの傾向が強まってしまえば「昔の高額カードを買わなきゃいけない+レガシーのはずなのにスタンのように新しいカードを追い続けなきゃいけない」と悪い部分だけが強調され、逆にレガシープレイヤーが減ってしまわないのかと、たまーに考えたりする。
ただ、coinが色んなフォーマットを遊んでみて、構築ならレガシーが一番楽しいと思うのは事実。
「レガシーは1キルのコンボばっかり」のような偏見でレガシーをやらなかったり、「レガシーで使われるカードはほんの一部」のような思い込みで考える事を止めると、レガシーの楽しさに触れられない。
もちろんレガシーの幅が広いとは言え、創意工夫でどんなことでも解決するかと言えばそんな事は無い。それでも、構築フォーマットの中で、創意工夫で何とかできる幅が一番広いのがレガシー。たくさん考え、レガシーを楽しまなきゃね。
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